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体に良いといわれる健康成分ポリフェノールについて、さまざまな情報が氾濫しています。ポリフェノールとは何か、その働きや種類、含まれる食品などについて、正しい情報をこれより示していきます。
野菜に多く含まれるポリフェノールは単独の物質ではなく、植物の葉や花、茎などに含まれる何種類もの物質の総称です。カテキンなど何千種類もあり、強い抗酸化作用などから健康成分として注目されています。毎日の食生活にポリフェノール含有率の高い野菜や飲料などを上手に取り入れ、若々しい毎日を過ごしましょう。
■ 野菜に含まれるポリフェノールとは?
植物は、太陽エネルギーを利用して光合成を行い、生きていくために必要な栄養素をつくっています。ポリフェノールとは主に、光合成の過程で糖分の一部が変化した物質であり、自然界にはカテキン、アントシアニンなど何千種類ものポリフェノールが存在します。
植物の体内では複数のポリフェノールが花びらや葉、果実、茎、樹皮などに分布し、必要に応じて活躍しています。その役割には、色素成分としてさまざまな色彩の花や実をつくることをはじめ、昆虫などの外敵により分泌された有害成分を無毒化することなどがあります。
また、光合成の過程や紫外線により生じる活性酸素から植物が自らの生命を守るためにも、ポリフェノールは働いています。
ブドウ(赤ワイン)やカカオ、お茶などに含まれるポリフェノールが有名ですが、実際には、植物の色素や苦味・渋味成分(アクなど)のほとんどがポリフェノールです。植物の光のあたる部分(葉や果実)に多く含有されるため、近年さまざまな野菜に含まれるポリフェノールが注目されています。
### 主な食品の苦味・渋味成分と色素成分 ###
≪抗酸化物質≫
《ポリフェノール》
【苦味成分】
茶類(カテキン)・コーヒー(クロロゲン酸)・赤ワイン(タンニン)
【色素成分】
「クリーム〜黄色」・・・柑橘類(ケンフェロール)キク科(ルテオリン)・アシタバ(カルコン)
「赤・赤・青色」・・・・ブドウ・ベリー類(アントシアニン)・ナス(アントシアニン)
「白色」・・・・・・・・タマネギ(ケルセチン)・大豆(イソフラボン)
《カロテノイド》
【色素成分】
「橙色」・・・・・・・・ニンジン(β‐カロチン)
「赤色」・・・・・・・・トマト(リコペン)
「サーモンピンク」・・・サケ・カニ(アスタキサンチン)
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