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野菜はビタミンやミネラル、植物繊維など、健康的な毎日に必要な栄養素の補給源です。近年では、野菜に含まれる第四の栄養素であるポリフェノールが、重要な健康成分として注目されるようになりました。
今話題の『ケルセチン』は野菜に含まれる代表的なポリフェノールで、現代人の健康に欠かせない成分です。毎日の食生活で1日350g以上を目標に摂取するとよいとされています。
■ 野菜に含まれる3つの栄養素と働き
野菜は健康維持に欠かせないビタミンやミネラル、食物繊維の重要な供給源です。
ビタミンの「ビタ」はドイツ語源の「生命」の意味で、生命維持に欠かせない大切な要素として引用されています。
ビタミンは他の栄養素の働きを助け、生理機能を調節するに必要な栄養素です。また、ミネラル(無機質)は微量で体の各組織を構成する重要な役割を担っています。骨の形成や神経の発達、生理機能の調節に関わり、酵素の一部としても働きます。食物繊維は消化酵素で消化されない成分であり、腸内の有害物質や老廃物を除去し便秘を防ぎます。
私たちが野菜から摂取していると考えられる栄養素は、ビタミンAとビタミンC、ビタミンK、葉酸、食物繊維です。その他にビタミンB_1、ビタミンB_2、カルシウム、鉄なども20%前後を野菜で補給しています。
野菜不足の毎日では、これらの栄養素も不足する可能性があるため、欠乏症が起こることにもなりかねません。
■ 野菜が供給源となる主な働きと欠乏症
【栄養成分】ビタミンA
【機能】夜間の視力の維持を助け、皮膚や粘膜の健康維持を助ける
【主な欠乏症】夜盲症、角膜乾燥症
【多く含まれる野菜】小松菜、人参、ほうれん草など
【栄養成分】ビタミンC
【機能】皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに、抗酸化作用を持つ
【主な欠乏症】壊血病、色素沈着
【多く含まれる野菜】ブロッコリー、菜の花、ピーマンなど
【栄養成分】ビタミンK
【機能】骨の強化、止血作用、骨粗鬆症の予防
【主な欠乏症】血液凝固時間の延長、出血
【多く含まれる野菜】アシタバ、小松菜、おかひじきなど
【栄養成分】ビタミンB_1
【機能】炭水化物からのエネルギー産生と皮膚や面膜の健康維持を助ける
【主な欠乏症】食欲不足、神経障害、脚気
【多く含まれる野菜】そら豆、枝豆、いんげん豆など
【栄養成分】ビタミンB_2
【機能】皮膚や粘膜の健康維持を助ける
【主な欠乏症】口内炎、口角炎、口唇炎
【多く含まれる野菜】アスパラガス、ブロッコリー、にんにくなど
【栄養成分】ビタミンE
【機能】抗酸化作用により、体内の脂質を酸化から守り、細胞の健康維持を助ける
【主な欠乏症】赤血球の溶血、不妊、冷え性
【多く含まれる野菜】アボガド、さつまいも、ほうれん草など
【栄養成分】葉酸
【機能】赤血球の形成を助ける
【主な欠乏症】貧血、食欲不振、鬱
【多く含まれる野菜】じゃがいも、アスパラガス、さつま芋など
【栄養成分】カルシウム
【機能】骨や歯の形成に必要な栄養素
【主な欠乏症】骨粗鬆症
【多く含まれる野菜】小松菜、大根のは、つるむらさきなど
【栄養成分】鉄
【機能】赤血球を造るのに必要な栄養素
【主な欠乏症】貧血
【多く含まれる野菜】ほうれん草、小松菜、菜の花など
【栄養成分】食物繊維
【機能】便秘予防、腸内環境の改善
【主な欠乏症】便秘、肥満、虫歯
【多く含まれる野菜】ごぼう、大根、ほうれん草など
(参考資料:「からだに効く栄養成分バイブル」監修・中村丁次 / 出版元・主婦と生活社)
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